『引き摺り廻して進め』

愛人（少年）とお茶をしておったら，なにやら後ろで教祖の囁き。

若くて可愛らしい女の子に，ちょうど私と同年くらいの洒落乙アダルト（教祖）が説教中。何か新手の宗教の勧誘か，あるいは自己啓発セミナーだらうか。いずれにしても，良くお喋りになってはるので，否応なしに耳につく。

もうすぐ成人する位のかわいこちゃん（迷える子羊）は，何やら将来の自分の進路について不安を感じておる模様。行き先案内を買って出た洒落乙な教祖は，熱い言葉で人生論を語る。

君たちの世代はさぁ・・・調べればわかるけどぉ，何も考えないで，何も悩まずに，何となく大人になって，子供を産んで，そんな大人達に育てられた世代っていうの？だから君の悩みには答えられないのだ云々。

君の夢？叶うよ。何だって叶う。そう知っておる。絞り出して絞り出してやれば，何にだって成れるさ云々。

あなたは何の為に生まれてきたの？考えたことある？何を今までなし得てきたの？何の為に生きているのそれを捕まえればずっとハッピー死んでもハッピー人生活き活き君ならそれができる手伝ってあげるよきびしいけどね云々。云々ウンヌンうんぬんうんにゅん・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・何て閑なんだ。

女の子はとても可愛らしかった。
悩んでいても可愛らしかった。

大人ってや〜ね。
そんなに簡単に人生解脱されてたまるか。オイラなんて，もうすぐ40なんに，人間も一名躰から放出しているのに，悩んで，頭抱えてばかりだ。まったくわからねぇ。

色んなこと考えて考えて考えて，くだらないことで悩んで悩んで悩んで，ばぁさんになってもあ〜でもねぇこ〜でもねぇと言ってやる。

いいじゃぁないか。そのまま取り敢えず進みさえすれば。という私も，もう大人。

大人って，や〜ね〜ッ！

続・シコシコ集めているのだ。

収集癖。
これが困る。

これまで数々の品目を収集してきた。チェブラーシカ。スプール。切手。手ぬぐい。スノウボール。・・・・・切りがない。

まあ、いい。それはよしとしようじゃないか。だって飾りだもん。装飾と生活。ユーゲントシュテール万歳。

だがしかし。

箱。包装紙(油のついているのもある)。錆びて腐った大量の鍵(開ける対象を失ったトマソン鍵)。中身はもはや見たくもない、可愛い包装紙にくるまれた未開封チョコレート(何年物かも忘れた)・・・累々と積みかさなる無用品の数々。しかも困ったことに。

それを大事に集めて、私は保管しているのだ。はい、そうですとも。えぇ。

何か気がひけて、旦那さんに見つからないように、シコシコと棚の奥の方に隠しながら、たまに密かに眺めやる至福の刻。

そんな私を旦那さんは、ネズミさんと呼ぶ。因みに私は正真正銘の鼠年の女である。

捨られるべくして作られたものが好きでたまりません。現代社会の合理化主義によりうみだされた副産物たちよ。チュキ。

やや所在無さげに佇みながらも、その姿形の何とも可愛らしい事よッ！見て貰いなさい、お前達ッ！ いいぞうッ！
色々な国や場所からみそめられ、拭かれ、そっと連れられてきた子達。

またこれが・・・ほんの一部なんだよなぁ。かさばるんだよなぁ。困ったなぁ。これは捨てられんしなぁ（捨てろ）。

楽しい、楽しいねぇ

5歳の夏は、大きな包装紙の裏いっぱいに散りばめられた花みたい。

お祭り、冒険、ガンダムにプール。

花畑で眠る児の夢の中ではまだまだ夏休みが続く。

楽しい、楽しいねぇ！

明日から新学期が始まる。もうちょっと寝かせといてやるか。

夜は更けてゆきます

山にきています。

外は雨。でいだらぼっちが山を包んでいて、我等は成すすべもありません。

I-PODから大音量で山小屋に流れ行くは、エレファントカシマシ。

名曲にあわせて、隣で少年は踊りを踊る。

其れをみながらお酒を夫婦で頂く。

酒の肴は前の畑で採れた唐辛子で作ったペペロンチーノと塩漬けの片口いわし。
わびしき晩餐と葡萄酒だけで更けゆく今宵の月は満ち欠ける。

いいじゃあないか、我等三匹のみ。

誰かこの酒の水輪に加わらないか。愉しいぞ。

地球(富山)帰還途中

(♪むね～に つけ～てる マ～クは流星～♪)

オオミヤステーションで、センダイより帰還途中の地球防衛軍トト隊員と合流

ダックスフンドのネクタイが防衛軍いち似合う男だ。間違いない。