今日の旦那さん（シンクロニシティー）

旦那さんは仕事柄，気になる新聞記事や書籍の広告を切り取るのが朝の日課なのだが。

今朝ハサミを片手にチョキチョキしている旦那さんを何気なしに見ておったら，ある事に気がつき，仰天した。

ハサミがチョキチョキするリズムに合わせて，口がアウアウしているのを私は確認したのだ。

ハサミの歯が開いたり閉じたりするのと同期に，旦那さんの口が開いたり閉じたりしている。これは何だ。

暫し無言で見やっていたのだが，やはり指摘してみた。

するとシレッとした顔で言いやるこの男。
「ハサミの気持ちになってるのだよ。紙をこう，はふ・はふ，と食べていく感じ？」
と言い放ち，更に私の道具使いのヘタさは，物へのシンクロニシティーの欠如が原因なのだと宣った。食べてく感じってのは何なのだ。

ちょっと自分でも試しに新聞を切ってみた。
開かない。アウアウなんてしない。
そんな奴見たこともない。
なんでいままで気がつかなかったのだ。

しかしながら，旦那さんのこの何かに対するシンクロニシティーは色々な場面で登場していることに気づく。よく車や草木になったりするのだが（勿論それぞれの顔つきやジェスチャー，声色付き），使われずに忘れ去られた物達にもシンクロを遂げ，よくボヤいたり，ちょっぴり裏びれた態度を示す時なんかあって，少し面倒を感じる事もある。動きの鈍いエアコンになったりもする。たまに文房具類にもなるので，ハサミも有りなのだろうか。

そういえば，最近寝苦しい夜に氷まくらを持たせてやると，きゅ・と抱いて寝ていた旦那さんが翌朝「シロクマになってたんだよね」と言っていた。
新婚当初からそれは良く聞かされていたのだが，なかなか寝付けない時なんかに，
「いいかい。なるべく動きの緩慢な物か動物になりきるのだ。例えばアザラシなんか良いぞ。」と真面目に諭されたものだ。素直な私は目を閉じて，アザラシ・アザラシ・アザラシ・アザラシ・アザラシアザラシアザラシあざらしアザラシあざらし・・・・・・・なれるかいッ！！！！ということも，ままあった。

想像力が豊かってことなのでしょうか。モノに対する愛情か。
でも，ハサミになりきって口がハフハフしちゃうってのは如何なものか。
彼氏のそんな一面を見っちゃた彼女なら
「え〜ん，だってぇ〜，彼，ハサミで切るときぃ，口がハフハフするんだも〜ん」と親友に泣きながら相談しかねない。

よかったね，結婚してて。

業務連絡；
チョコちゃん
祝！浦島太郎！長いこと本当お疲れ様，待ってたよ〜ッ！！
帰国したらまたお茶しよね〜ッ！！酒でもいいッ！！そしたらカリフォルニアワインかねぇ？えっへっへっへ。

空っぽのおたんじょび

♪今日はわたしの誕生日～ママと一緒にピアゴにいって～ご馳走いっぱいおねだりする～の♪ピ～アピアピ～アピアピアゴ～♪

富山の某スーパーの店舗テーマ曲(耳につく)。

2008年、山から降りてきて新聞を何気なく読んでいたら、自分の誕生日の日付だった。とっさに時計を見たら、翌日だった。凍りつく六畳間に、更に追い討ちをかける少年の声が高らかに響く。

「マンマのたんじょび、空っぽだねぇ！」

空っぽだねぇ。からっぽだねぇ。カラッポダネェ・・・・・・(私と隣で固まっている旦那さんの顔はご想像にお任せする)


其れから、壱年。

真っ白な丸い苺ケーキの上には、バースデーガールの名前とキャンドルが光ってる。お誕生日～♪おめでとう～♪と歌う男二人。

年々誕生日があんまり嬉しくなくなってきたものの、やはり白くて丸い苺ケーキは嬉しいし、４月生まれの旦那さんとの年の差に追いついた悦びはある。

今日は私の誕生日。

儚き夢

で。肉付きの良い背中と、はみ出るブリーフに目がシャキーンと冴える。

寝返り一つで脆くも崩れ去る、我が浅はかな夢よ幻よ。

大いなる勘違い

最近ふとした拍子に大人顔。年中の夏休みは小さき者達をグっとお兄ちゃんにさせると聞く。久々に会った人に、顔変わったねぇ！と驚かれた。

特に寝顔を覗いたとき。
嗚呼、この勘違いよ、一生続いて欲しい！

眠る愛し児の、なんと美しきかな！うわっ！意外といけるかもッ！
きゅ，キュン死してもいいっすか？げへッ！

指摘なら及びません。いいんす。だってあっしは、親っすから。馬鹿なんれ〜しゅッ！！へへへのへ。

真夏の冷やし中華決戦

人の思いは　十人十色
やさしい言葉を　かけるのもいい（エレファントカシマシ/「見果てぬ夢」）

三者三様。


細かすぎて栄養も摂れぬ（ウルトラマン）。


山盛りの，父親の心意気（息子の破顔）。


冷静すぎて，その場の温度を一気に下げる（ヨメ作）。


一等賞は，少年だった。
けれども「みんないい」と，少年は言った。

色々な人々。色々な冷やし中華。
みんな違って，みんな良い。