続「田舎暮らしもほどほどに:大長谷週末寄寓人」
平日限定嫁綴り。 週末はのどかな山村・大長谷のクラインガルテンにて帰農し,平日は立山仰ぐ富山にで過ごす。 二重生活を送る一家のヨメが綴る,有閑かつエキサイティングな日々。
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週末訪のうたお山のお家の積雪は凄かった事は,既に申し上げたのだが。
どうもその積雪量の多さを伝えきれなかった感がある。
デジカメでは立体感が乏しいのだ。
因みにこちらは,かまくらで一杯やってるの図。

わかりますかね。
かまくらっていうより,あなぐらですけど。
もの凄い雪が積もっているので,小屋の脇から横穴を掘っただけなんです。
地面に潜ってるわけで。しかもこれは地表から大分上なわけで。かあさん。
自然にはいつも舌を巻かされるし,身も巻かれちゃう思いですが,特に雪山では為す術も見あたらない。圧倒的で,驚異的で,美しすぎて,ドラマティックで,怖ろしくって,結局いそいそとお山にでかけてしまう。不思議だ。
姉妹ブログ「大長谷週末寄寓人」の方に,先週末の大長谷の積雪の凄さがかいま見られる画像があるので,御覧されたし。
ま。
そんなこんなですが。
今朝の話。
昨晩,旦那さんに私は何の気無しにこう言ったのだが。
「本,増えてきたから,処分するなりしてよね」
直後から,どうも様子がおかしい。それが今朝まで続いていた。
因みに我が家の本棚はほぼ満杯状態であり,内容はと言えば,難しい本やら変な本やら小説詩集などなど様々であり,95%以上が旦那さんの所蔵である。
本当に重要な書物は実家等にまだまだモリモリあるそうで,このマンションの本棚にあるものはそれ以外のもの。色んなジャンルがあり,単行本に至っては,本屋で出会ってポコポコっと購入し,睡眠導入剤の役割を担ったモノなどもワラワラしている状態である。
で,ナイトテーブルがそれらの本で占拠されてきたため,今後購入されるであろう本をおくスペースもあと僅かなので,買うなら処分して。と申し上げたのだが。
が。どうも様子がおかしい。
旦那さんは言った。
「頭ではわかっているんだけど・・・・(言葉にならない)」
そして訥々と,旦那さんと本との深い関係について述べ始めた。
旦那さんは書物で深く関わって生きてきて,今も書物と深く関わりあって生きている。幼少の頃からなのだそうだが,それらは今の彼を創っているものでもあるし,彼自身だとも言える。駄作,秀作,フィクション,ノンフィクション,存在価値の有無を問わず,ともかく彼の所蔵する書物一冊一冊は,「買うなら処分」の一言で切り捨てられる程単純は存在ではないらしい。だが如何せん,蔵書というものは物体であり,増えていくものだ。だから頭では,私の言葉は理解できるのだが,細胞レベルで理解出来ない部分があるようだ。カルチャーショック状態であり,晴天の霹靂だったのだ。
余りに深刻な,朝の会話は止まらない。
昨夜呆然と,本棚から選び出された数冊の「御蔵入り」本を指でそっと撫でながら,めくるめく書籍と旦那さんとの相関関係が,朝の部屋を埋め尽くしてゆく。
埋め尽くされ,そして次第に眼前が暗くなる。
私はそのまま宇宙へ飛ばされてゆき,衛星と併走し,遙か彼方に昴群星を見た。
シリウスが見える。こぐま座の上で一休み。うふ,うふふふふ。
それから,ひととき。
私は還って来た。
そして言った。
「わかった。不可侵領域というものもある。スペースは何とかするし,もう処分しろとは,言えない。ほら,探せばまだスペースあるし,「保管」しておけるところはまだあるから。」
「保管」。
これがいけなかった。
旦那さん曰く,箱に保管された書物は死ぬのだそうだ。
背表紙。装丁。帯。欠いて良きものは何も無し。そして今度は,本の外皮部分と本体,それにリンクする旦那さんの脳内宇宙との関わり合いについての考察が始まった。
宇宙だ。
また飛ばされた。
けれど私はまた何度でも還ってくるだろう。
だから夫婦なのだと結論した,平凡な朝。
どうもその積雪量の多さを伝えきれなかった感がある。
デジカメでは立体感が乏しいのだ。
因みにこちらは,かまくらで一杯やってるの図。
わかりますかね。
かまくらっていうより,あなぐらですけど。
もの凄い雪が積もっているので,小屋の脇から横穴を掘っただけなんです。
地面に潜ってるわけで。しかもこれは地表から大分上なわけで。かあさん。
自然にはいつも舌を巻かされるし,身も巻かれちゃう思いですが,特に雪山では為す術も見あたらない。圧倒的で,驚異的で,美しすぎて,ドラマティックで,怖ろしくって,結局いそいそとお山にでかけてしまう。不思議だ。
姉妹ブログ「大長谷週末寄寓人」の方に,先週末の大長谷の積雪の凄さがかいま見られる画像があるので,御覧されたし。
ま。
そんなこんなですが。
今朝の話。
昨晩,旦那さんに私は何の気無しにこう言ったのだが。
「本,増えてきたから,処分するなりしてよね」
直後から,どうも様子がおかしい。それが今朝まで続いていた。
因みに我が家の本棚はほぼ満杯状態であり,内容はと言えば,難しい本やら変な本やら小説詩集などなど様々であり,95%以上が旦那さんの所蔵である。
本当に重要な書物は実家等にまだまだモリモリあるそうで,このマンションの本棚にあるものはそれ以外のもの。色んなジャンルがあり,単行本に至っては,本屋で出会ってポコポコっと購入し,睡眠導入剤の役割を担ったモノなどもワラワラしている状態である。
で,ナイトテーブルがそれらの本で占拠されてきたため,今後購入されるであろう本をおくスペースもあと僅かなので,買うなら処分して。と申し上げたのだが。
が。どうも様子がおかしい。
旦那さんは言った。
「頭ではわかっているんだけど・・・・(言葉にならない)」
そして訥々と,旦那さんと本との深い関係について述べ始めた。
旦那さんは書物で深く関わって生きてきて,今も書物と深く関わりあって生きている。幼少の頃からなのだそうだが,それらは今の彼を創っているものでもあるし,彼自身だとも言える。駄作,秀作,フィクション,ノンフィクション,存在価値の有無を問わず,ともかく彼の所蔵する書物一冊一冊は,「買うなら処分」の一言で切り捨てられる程単純は存在ではないらしい。だが如何せん,蔵書というものは物体であり,増えていくものだ。だから頭では,私の言葉は理解できるのだが,細胞レベルで理解出来ない部分があるようだ。カルチャーショック状態であり,晴天の霹靂だったのだ。
余りに深刻な,朝の会話は止まらない。
昨夜呆然と,本棚から選び出された数冊の「御蔵入り」本を指でそっと撫でながら,めくるめく書籍と旦那さんとの相関関係が,朝の部屋を埋め尽くしてゆく。
埋め尽くされ,そして次第に眼前が暗くなる。
私はそのまま宇宙へ飛ばされてゆき,衛星と併走し,遙か彼方に昴群星を見た。
シリウスが見える。こぐま座の上で一休み。うふ,うふふふふ。
それから,ひととき。
私は還って来た。
そして言った。
「わかった。不可侵領域というものもある。スペースは何とかするし,もう処分しろとは,言えない。ほら,探せばまだスペースあるし,「保管」しておけるところはまだあるから。」
「保管」。
これがいけなかった。
旦那さん曰く,箱に保管された書物は死ぬのだそうだ。
背表紙。装丁。帯。欠いて良きものは何も無し。そして今度は,本の外皮部分と本体,それにリンクする旦那さんの脳内宇宙との関わり合いについての考察が始まった。
宇宙だ。
また飛ばされた。
けれど私はまた何度でも還ってくるだろう。
だから夫婦なのだと結論した,平凡な朝。
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