入院64日目(終わりは始まりだから)

［妊娠36週4日］

朝ご飯を食べてたら、珍しく先生が手術着のまま部屋にやってきた。帝王切開の前のひと時かな。いつもと同じ満面の笑みで「…痛くなったら、言ってネ☆」とだけ言って去っていった。

こちらの先生は、いつも余計なことは一切言わない。インフォームド・コンセントって何の電源？って位、まーったく情報なし。うん、順調だね。うん、もちょっと！うん、あかちゃんは元気だね。以上ッ！本当に必要な事以外は、ホントに何も言わずにニコニコしてらっしゃるので、ある意味丸投げで解りやすい。「餅は餅屋」だ。

色々と知りたいことは山ほどあるのだが、知った所でどうなるわけでもなし。ただただ安静に、週数を稼ぐ治療入院なのだから、確かに「ゴロゴロしててね～…以上ッ！」って位でいいのだろう。いや、むしろアレやコレや言われるとネットサーフィンが止まらぬように、余計な情報ばかり増えて不安になるかも知れん。まあ、先が全く見えない時期には、何も知らされない事で不安やイライラが募ったが、今振り返ると私にはこの程度の情報開示でいいのかも…と思う。まあ、人の思いは十人十色ですが。

今日も順調に投薬量降下。
お腹は今日はまた一段と落ち着いてるので、シャワー希望出そっと。

薬が減ってきてから、見えなかった先が見えるようになってくる。ちょっと前まで「産まれちゃうッ！かもッ！」だったのが、「産まれてくるんだなぁ…」に変わった。

そうなると今度は、「そういや、緊急入院してから何も準備してないじゃん」と気づくのである。そう、なーんも準備してましぇん。

一人目の時も殆ど準備らしい準備してなかったけど、今回はそのレベルじゃない。このままでは退院時に女子をオムツ一枚で連れて帰ることになりかねん。キャー☆

そんな訳で、急遽家からパソ子を持ってきて貰って、通販でベビー用品のお支度開始。出産準備も楽しみの一つだもんね。しかも注文翌日には無料配送されるといふ。なんて便利なんだ。

先が見えてきた事で、あ…と気づくものは、もう一つ。

名前だ。

我が家では子供の命名権は旦那さんに預けている。
かーちゃんがこの世に生み出し、その子にとーちゃんが一生の名前を授ける。
しかも今回はおんなにょこだ、おんなにょこ。わ～。そろそろ候補絞っとかないとね。

少年の時はいくつかの候補の中から、旦那さんが顔を見て決めた。旦那さんのインスピレーションに間違いは無い。今回も丸投げだ。宜しくネ☆