続「田舎暮らしもほどほどに:大長谷週末寄寓人」
平日限定嫁綴り。 週末はのどかな山村・大長谷のクラインガルテンにて帰農し,平日は立山仰ぐ富山にで過ごす。 二重生活を送る一家のヨメが綴る,有閑かつエキサイティングな日々。
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お口が痛くってナイトキャップのミルクも飲めずにどう寝ろッつーのよぅッ!とブチ切れる赤児を抱いて、夜更けのいたち川へ。
小唄はみはみ、そぞろ歩き。
ふと。
横道から此方に向かって一匹のシャム猫が小走りに…
「あ、ニャンニャン☆」
リンリンの指摘を全くスルーし、細長いのは川縁を歩いて行ったそうじゃーーーー。
…シャムじゃねぇな。
いたち川だけに…いたち?
ワクワクし乍追跡するも、そいつは暗い川に降りる階段を律儀に降りていった。
一見すると顔は狸、身体はテン。
鼬であれば尚、風情があるじゃあないですか。いたち川の鼬。
帰って早速ググってみると、どうやら正体はハクビシン。
あーーー、そうか…(がっくし)。山で見掛けるハクビシンは、もっと肥ってて穴熊みたいだし、もっと態度が太々しいからワカラナカタヨーーー。しっかしどっからきたかね、ハクちゃん。悪さすんなよ。
--------------
悪さをするのはハクビシンの方が上手と思うが、鼬は昔からどちらかというと魑魅魍魎の類いに分類されるらしく。
かまいたちっていうのもそうだし、江戸時代には「鼬が鳴き声が響くと火災がおきる」だの「鳴き声を聞くと不吉」だの、すこぶる評判悪し。数百年生き延びた鼬は、魔力を持って貂(テン)になるだのなんの。
確かに富山のいたち川沿いに残る古い伝承に依ると、いたちが河童と一緒に悪さしてただのいう話しがある。鰤街道には鼬ならぬ獺(カワウソ)が登場し、災い除けの地蔵まで立ってるではないか。
じゃ、富山のいたち川にいたイタチは数百年生き延びて獺にでも化けるんかね。
いずれにしても、ハクビシンかぁ。
うーむ、鼬が良かったなァ…と残念ながらも心踊る夜の川縁であった。ほんとに悪さすんなよ、ハクちゃん。
---------------
鼬追跡にハアハア言ってる間に、赤児は腕の中で寝息を立てておる。
夜風が気持ちよく幼子の巻き髪を揺らし、真っ黒に繁る老桜がザワザワ子守唄をうたう。
昼間の呑気な景色とは打って変わって、静寂と神妙な雰囲気に包まれる誰もいない川縁を、点在する地蔵尊から漏れる灯明と街灯を頼りに眠り赤児を抱いて歩く。
子安地蔵さんに、この子が早くお口から好きなものを食べれるようになるよう、夜のお参り。
ふとお地蔵を見やると、あれまあ私と全くおなじ様に左小脇に眠り赤児を抱いている。
優しい顔の子安地蔵さんと向かい合わせになって、「こんな夜更けに川縁で赤ん坊抱いてんのは、あたし達くらいダヨネ〜☆」と同志感を強めた、23時過ぎ。そんなロマンチックな夜もある。
小唄はみはみ、そぞろ歩き。
ふと。
横道から此方に向かって一匹のシャム猫が小走りに…
「あ、ニャンニャン☆」
リンリンの指摘を全くスルーし、細長いのは川縁を歩いて行ったそうじゃーーーー。
…シャムじゃねぇな。
いたち川だけに…いたち?
ワクワクし乍追跡するも、そいつは暗い川に降りる階段を律儀に降りていった。
一見すると顔は狸、身体はテン。
鼬であれば尚、風情があるじゃあないですか。いたち川の鼬。
帰って早速ググってみると、どうやら正体はハクビシン。
あーーー、そうか…(がっくし)。山で見掛けるハクビシンは、もっと肥ってて穴熊みたいだし、もっと態度が太々しいからワカラナカタヨーーー。しっかしどっからきたかね、ハクちゃん。悪さすんなよ。
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悪さをするのはハクビシンの方が上手と思うが、鼬は昔からどちらかというと魑魅魍魎の類いに分類されるらしく。
かまいたちっていうのもそうだし、江戸時代には「鼬が鳴き声が響くと火災がおきる」だの「鳴き声を聞くと不吉」だの、すこぶる評判悪し。数百年生き延びた鼬は、魔力を持って貂(テン)になるだのなんの。
確かに富山のいたち川沿いに残る古い伝承に依ると、いたちが河童と一緒に悪さしてただのいう話しがある。鰤街道には鼬ならぬ獺(カワウソ)が登場し、災い除けの地蔵まで立ってるではないか。
じゃ、富山のいたち川にいたイタチは数百年生き延びて獺にでも化けるんかね。
いずれにしても、ハクビシンかぁ。
うーむ、鼬が良かったなァ…と残念ながらも心踊る夜の川縁であった。ほんとに悪さすんなよ、ハクちゃん。
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鼬追跡にハアハア言ってる間に、赤児は腕の中で寝息を立てておる。
夜風が気持ちよく幼子の巻き髪を揺らし、真っ黒に繁る老桜がザワザワ子守唄をうたう。
昼間の呑気な景色とは打って変わって、静寂と神妙な雰囲気に包まれる誰もいない川縁を、点在する地蔵尊から漏れる灯明と街灯を頼りに眠り赤児を抱いて歩く。
子安地蔵さんに、この子が早くお口から好きなものを食べれるようになるよう、夜のお参り。
ふとお地蔵を見やると、あれまあ私と全くおなじ様に左小脇に眠り赤児を抱いている。
優しい顔の子安地蔵さんと向かい合わせになって、「こんな夜更けに川縁で赤ん坊抱いてんのは、あたし達くらいダヨネ〜☆」と同志感を強めた、23時過ぎ。そんなロマンチックな夜もある。
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