続「田舎暮らしもほどほどに:大長谷週末寄寓人」
平日限定嫁綴り。 週末はのどかな山村・大長谷のクラインガルテンにて帰農し,平日は立山仰ぐ富山にで過ごす。 二重生活を送る一家のヨメが綴る,有閑かつエキサイティングな日々。
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大分涼しくなったし。畑のビーツは完熟だし。
そろそろはじめますか。
というわけで週末、今年初めてのボルシチ試作。
今年のビーツは暑い夏の気温からか、生育が極めて早く、独特の土臭さが殆ど無いフレッシュな味。
茹でてサラダにするにはもってこいなのだが、ビーツの深い味わいが調味の決め手となるボルシチでは果たしてどうなるのか。
---------------
ロシアの味噌汁、ボルシチはおかーちゃんの味。従って各家庭や地方に依って入る具材も色味も様々。
基本的にはビーツは入れるのだが、ダシとなる肉も牛肉から豚、トリ、ハム、お財布事情によっては肉なしもオーライなボルシチ。果てはビーツ無しの白いスープもボルシチ。何て自由なの…
ロシアには数回いったものの一度もボルシチを食べた覚えのない私が頼るのは、ロシア人(じゃねぇ)の旦那さんの舌の記憶と、ロシア人のオバチャンの正統派ボルシチレシピ。言う通り作れば成功する、が料理ベタの基本だ。ハラショー。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆
先ずはスープストックから。コレで味の半分位は決まってしまう為、是非出汁の良く出る赤身のブロック肉が欲しい所。いつもは牛すね肉を調達するのだが、急に思い立った為に肉屋で品切れであった。今回はもひとつ気軽な牛ももブロックとカレーシチュー用の牛肉、合計600g。大きい鍋に肉をほおり込んで、七分目くらいまでの水とローリエ二枚入れて、茹でる。
灰汁が大量に出るので丁寧にすくって肉が柔らかくなる迄コトコト煮ること、牛すねの場合一時間半。
今回の牛ももは、お気楽一時間弱だ。肉は取り出して冷めたら、じぇじぇじぇッと叫ぶほどパッサパサ。いーの、そんで。ドイツやロシアの北限の食堂で供される「栄養状態の悪そうな牛さん」感が、ポイント(貧しさがご馳走)。
次に具を用意。
生ビーツは大きいもんを一個、ジャガイモ3、人参1を1センチ幅のスティック状にカット。肉も同じように切っとく。玉葱1個は粗みじん切りにし、キャベツ1/4玉は一センチ幅に。トマトは皮むきして粗みじん切り。荒目がポイント、ロシア風にペティーナイフでチョップチョップ、で行く。
フライパンにバターをガツンと入れて(大さじ2位)、潰したニンニク1と玉葱を炒める。そこにビーツ・イモ・人参投入。バターで炒まったビーツのいい香りがポイント、やっぱ生ビーツ無くしてボルシチはできぬ。

ビーツの色が人参を真っ赤に染める。ジュースタップリのいい熟成生ビーツなら、もっと紅くなるが、矢張り今年のビーツは若い感がある。ダイジョブカーーーー。いい色と香りになったら、トマト投入。水分が飛ぶまで炒めて…
スープストックにキャベツと一緒に全部ぶち込む。
鍋とフライパンだけで作る豪快さ。イーーーーーネッ☆
こっから約1時間、コトコト煮込む。
ところで旦那さんが在ロ中に地元のおかーちゃんに一度、ボルシチの味のヒ・ミ・ツを聞いたそうだ。
オバチャンはコッソリと、だが然し、したり顔でこう教えてくれたそうだ。
「ヒミツは、マ・ギ・イ・ブ・イ・ヨ・ン☆」
それって…(爆)。是か非なら、是だ。昔、天国の名がついた料理番組で必ず登場したのが旨味調味料だ。
コッソリ秘密を明かしてくれたオバチャンへのオマージュも込めて、我が家のボルシチはどんなにイイ肉でスープストックをとっても、マギーブイヨンは入れる事にしている。野菜と一緒に一粒ポイっとな。
で、一時間後。

いい香り!ビーツの赤が効いてますねぇ。
既に肉と色んな野菜から出るスープが、味醂的な「味を丸く繋ぐ」作用を持つビーツの甘みでほぼ完成している為、味付けは塩コショーのみ。出来れば塩は岩塩が好ましい。味が決まったら、仕上げにバターを一切れポン、で完成。
2013年度版ボルシチ完成、どうでしょう?
浅野屋さんのライ麦パンと一緒に。ボルシチとライ麦パンは親友です。
テーブルでディルを千切ったのんと、スメタナ。これ大事。
スメタナはロシアのヨーグルトみたいなもんで何かにつけ調味に使われるが、ウチでは水切りしたヨーグルト(ブルガリア…が一番いいみたい)1パック分に生クリーム100〜150ccを混ぜたもんをスメタナとしている。
そのままジャムのせて食べてもパンに塗っても美味。
今年のビーツは矢張りジュースに乏しい感は否めず、少し色味にパンチが欠けるような気がしたが、今回使用した牛もも肉のお陰で、脂っこくなく味の濃いボルシチに、いいじゃん、牛もも。安いし。
旦那さんも子供様達も大満足、小鍋に移して山荘レストランにお裾分けしてシェフを始めお山のお仲間にも試食して頂けた。評価は上々、ヨカタネーーー☆ヒミツはマギーブイヨン☆
因みにボルシチは、作ってすぐ食べちゃいけません。
コレが翌日。
わかりますか。
翌日以降のボルシチは色がルビーに輝くのデスよ!キレイネーーーー☆
いいビーツで作るほど、翌日のスープの色は紅く透明になります。不思議ーーーー。
しかも味が数段落ち着いて丸くなって、深みが出る。寝かせましょう。
畑の血液(怖い)、ビーツで作ったボルシチは、ロシアの紅。ボルシチはロシアの血なんだね。
この紅に魅せられて頑張って畑で汗水垂らした旦那さん、ナットクの一皿でした。
そろそろはじめますか。
というわけで週末、今年初めてのボルシチ試作。
今年のビーツは暑い夏の気温からか、生育が極めて早く、独特の土臭さが殆ど無いフレッシュな味。
茹でてサラダにするにはもってこいなのだが、ビーツの深い味わいが調味の決め手となるボルシチでは果たしてどうなるのか。
---------------
ロシアの味噌汁、ボルシチはおかーちゃんの味。従って各家庭や地方に依って入る具材も色味も様々。
基本的にはビーツは入れるのだが、ダシとなる肉も牛肉から豚、トリ、ハム、お財布事情によっては肉なしもオーライなボルシチ。果てはビーツ無しの白いスープもボルシチ。何て自由なの…
ロシアには数回いったものの一度もボルシチを食べた覚えのない私が頼るのは、ロシア人(じゃねぇ)の旦那さんの舌の記憶と、ロシア人のオバチャンの正統派ボルシチレシピ。言う通り作れば成功する、が料理ベタの基本だ。ハラショー。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆
先ずはスープストックから。コレで味の半分位は決まってしまう為、是非出汁の良く出る赤身のブロック肉が欲しい所。いつもは牛すね肉を調達するのだが、急に思い立った為に肉屋で品切れであった。今回はもひとつ気軽な牛ももブロックとカレーシチュー用の牛肉、合計600g。大きい鍋に肉をほおり込んで、七分目くらいまでの水とローリエ二枚入れて、茹でる。
灰汁が大量に出るので丁寧にすくって肉が柔らかくなる迄コトコト煮ること、牛すねの場合一時間半。
今回の牛ももは、お気楽一時間弱だ。肉は取り出して冷めたら、じぇじぇじぇッと叫ぶほどパッサパサ。いーの、そんで。ドイツやロシアの北限の食堂で供される「栄養状態の悪そうな牛さん」感が、ポイント(貧しさがご馳走)。
次に具を用意。
生ビーツは大きいもんを一個、ジャガイモ3、人参1を1センチ幅のスティック状にカット。肉も同じように切っとく。玉葱1個は粗みじん切りにし、キャベツ1/4玉は一センチ幅に。トマトは皮むきして粗みじん切り。荒目がポイント、ロシア風にペティーナイフでチョップチョップ、で行く。
フライパンにバターをガツンと入れて(大さじ2位)、潰したニンニク1と玉葱を炒める。そこにビーツ・イモ・人参投入。バターで炒まったビーツのいい香りがポイント、やっぱ生ビーツ無くしてボルシチはできぬ。
ビーツの色が人参を真っ赤に染める。ジュースタップリのいい熟成生ビーツなら、もっと紅くなるが、矢張り今年のビーツは若い感がある。ダイジョブカーーーー。いい色と香りになったら、トマト投入。水分が飛ぶまで炒めて…
スープストックにキャベツと一緒に全部ぶち込む。
鍋とフライパンだけで作る豪快さ。イーーーーーネッ☆
こっから約1時間、コトコト煮込む。
ところで旦那さんが在ロ中に地元のおかーちゃんに一度、ボルシチの味のヒ・ミ・ツを聞いたそうだ。
オバチャンはコッソリと、だが然し、したり顔でこう教えてくれたそうだ。
「ヒミツは、マ・ギ・イ・ブ・イ・ヨ・ン☆」
それって…(爆)。是か非なら、是だ。昔、天国の名がついた料理番組で必ず登場したのが旨味調味料だ。
コッソリ秘密を明かしてくれたオバチャンへのオマージュも込めて、我が家のボルシチはどんなにイイ肉でスープストックをとっても、マギーブイヨンは入れる事にしている。野菜と一緒に一粒ポイっとな。
で、一時間後。
いい香り!ビーツの赤が効いてますねぇ。
既に肉と色んな野菜から出るスープが、味醂的な「味を丸く繋ぐ」作用を持つビーツの甘みでほぼ完成している為、味付けは塩コショーのみ。出来れば塩は岩塩が好ましい。味が決まったら、仕上げにバターを一切れポン、で完成。
2013年度版ボルシチ完成、どうでしょう?
浅野屋さんのライ麦パンと一緒に。ボルシチとライ麦パンは親友です。
テーブルでディルを千切ったのんと、スメタナ。これ大事。
スメタナはロシアのヨーグルトみたいなもんで何かにつけ調味に使われるが、ウチでは水切りしたヨーグルト(ブルガリア…が一番いいみたい)1パック分に生クリーム100〜150ccを混ぜたもんをスメタナとしている。
そのままジャムのせて食べてもパンに塗っても美味。
今年のビーツは矢張りジュースに乏しい感は否めず、少し色味にパンチが欠けるような気がしたが、今回使用した牛もも肉のお陰で、脂っこくなく味の濃いボルシチに、いいじゃん、牛もも。安いし。
旦那さんも子供様達も大満足、小鍋に移して山荘レストランにお裾分けしてシェフを始めお山のお仲間にも試食して頂けた。評価は上々、ヨカタネーーー☆ヒミツはマギーブイヨン☆
因みにボルシチは、作ってすぐ食べちゃいけません。
コレが翌日。
わかりますか。
翌日以降のボルシチは色がルビーに輝くのデスよ!キレイネーーーー☆
いいビーツで作るほど、翌日のスープの色は紅く透明になります。不思議ーーーー。
しかも味が数段落ち着いて丸くなって、深みが出る。寝かせましょう。
畑の血液(怖い)、ビーツで作ったボルシチは、ロシアの紅。ボルシチはロシアの血なんだね。
この紅に魅せられて頑張って畑で汗水垂らした旦那さん、ナットクの一皿でした。
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